Tuesday, August 12

ご挨拶

この度、障害をもつ7歳になる息子、太晴(たいせい)の高額なリハビリの為の応援基金を募らせていただくことに致しました。応援してくださる知人、友人、また、このサイトを見て募金してくださった方々に、太晴のリハビリと成長の様子をこのサイト上でアップデートしていきたいと思います。
実はこのブログを始めるにあたり色々な葛藤がありました。太晴が怪我したのは生後10か月半の時で今はもう7歳になります。太晴が怪我して暫く我々は現実を受け入れるのにとても時間が掛かりました。暫くはあまりのショックで誰にも太晴の事を話したくないという気持ちでした。脳内出血により生死を彷徨い、脳圧を下げる為大変きつい薬によって過酷な治療を受けてきた太晴は治療と後遺症で本当に変わり果てた姿で病院から出てきました。退院後、この6年間、我々はただただ太晴が良くなることだけを目標に必死で色々なリハビリや治療などを模索しながらがむしゃらに頑張ってきました。

そして最近になってようやく太晴にとても効果的な治療法を見つけました。その治療によりだいぶ進歩が見えてきたのです。ただこれらの治療法は保険が全く適用されません。そしてとっても高額です。そんな矢先にアメリカそして日本に住む友人達のサポートにより多くの治療を太晴が受けられるようにと太晴の為のこのブログを通して応援募金を募らせていただくことにしました。

事故以来、太晴の今までの事を振り返る事は本当に辛いものがありました。最近になって太晴の体が少しずつしっかりして進歩が見えるようになりやっと彼の頑張って来た今までの記録をブログにしたいと思うようになりました。ここまで我々が考えられるようになるまでは本当に時間が掛かりました。でもまだまだこれからも乗り越えなくてはならない壁がたくさんあります。まだ一人で立つことも歩くことも出来ません。色々な事を伝えたいのにうまく話すこともできません。でも一歩一歩進めば絶対に良くなると信じています。それまで家族一同で頑張りますのでどうぞ今後とも皆様、応援よろしくお願い致します。そしてこのブログを読んで皆が太晴の頑張っている姿を見て少しでも元気をもらってくれたら嬉しいです。


Never Give Up!

Saturday, August 9

僕の紹介

みなさん、こんにちは!僕は太晴です。


今年、僕は7歳になります。
音楽を聞いたり、パパと一緒にプールに行ったり、パパが本を読んで呉れるのを聞いたり、3歳になる妹の花菜と遊ぶのが大好きです。勿論、花菜とは時々喧嘩もしますが


パパとママが皆様にお話しする前に、自分で僕の今までについて少し説明します。

僕は生まれて十か月の時、椅子から落ちて頭を椅子の角にぶつけて昏睡状態になりました。家から病院まで救急ヘリコプターで運ばれて診断を受けた結果、脳内出血を伴う脳損傷と判り、直ちに開頭手術を受けました。手術後、担当した先生は僕が生き残るチャンスは50パーセントとパパとママに伝えました。それから45日間、僕は生死の間を彷徨い、パパとママは病院に泊まり込んでそれこそ必死の看病をしました。

僕は命を取り戻すことが出来ました!
しかし、後遺症が残って身体の自由を失い、退院する時には僕は自分の頭さえ持ち上げられず、口では物が食べられない状態でした。

それから此れまでの7年間、失った物を取り戻す為に僕とパパとママは一緒になって懸命の努力しました。身体リハビリ、機能リハビリ、食べるリハビリ、視力を強化するリハビリ、等々、現代医学で考えられる全てのリハビリが僕の日課となりました。どのリハビリも大変辛いもので、僕は良く泣きました。

 三人の努力の甲斐があって、今は事故後、ほとんど支えられなかった頭も自分でしっかり支えられる様になりました。また、口から色々な物も食べられるようになり幾つかの言葉も話せます。(ママの名前も呼べます)。 パパとママが歩行器を買って呉れたので、これに乗って自分の足で立ち、まだ少しですが一人で歩くことも出来ます。最近、近所の学校に行き始めたので、他の子供たちとも遊べる様になりました。

僕には、まだまだやらなければならない課題が沢山ありますが、他の子供たちと同じように遊んだり楽しいことをする事が大好きです。ただ上手に出来ない事もたくさん有ります。しかし、パパとママが僕を心から愛して呉れるので、一日、一日を大切にしてこれからも生きて行きます。歩行器で2,3歩でも更に多く歩けるようになる事を当たり前と思わず一日一日の進歩に感謝したいと思います。 

今度、皆様にお会いする機会があれば、必ず僕の手を握って下さい!
太晴、やあ、元気かい!!と声を掛けて下さい。
僕は新しい友達が出来るのを楽しみにしています。
皆さん、僕のブログを読んで下さってありがとう。

愛を込めて、            太晴



Monday, August 4

リハビリ頑張っています

太晴が怪我をしてからちょうど7年程経ちますがここまで来るのに本当に時間が掛かりました。

何せ10か月半の時に怪我をしたのでその頃は体も弱かったのと年齢的にもまだ幼かったのでリハビリをすることが大嫌いでいつもリハビリに連れてくると泣いてばかりでした。でも最近の太晴は本当に頑張っています。体が強くなってきたのもありますが大きくなるにつれ自分でも頑張らなきゃと言う意思が出て来たのかもしれません。毎週、90分みっちり文句もほとんど言わずに一生懸命リハビリを続けています。一番上の写真、本人にとってはかなり辛いリハビリでしたがよだれを垂らしながら必死で頑張っっていて横で見ていて本当に感動しました。

上半身の腕を鍛える運動

体のバランス感覚を戻す運動

足の筋肉を鍛える運動、バランス感覚を鍛える運動







Saturday, July 26

太晴のチャリティーコンサート

先日、我々の友人の不動産屋さんのSamが太晴のチャリティーサマーコンサートを主催してくれました。Samとは以前の家から今の家に引っ越した時に知り合ったのですがそれ以来、ずっと太晴の事を考えてくれて今回このイベントも企画してくれました。本当に彼のあたたかい気持ちに感謝で一杯です。

来年の1月にまた集中治療キャンプがサンディエゴで開催されます。この治療は今年の1月に太晴が参加してこの治療によってかなりの進歩が見られました。本当に皆さんのお陰です。ありがとうございます!そして太晴がまた来年1月に参加できるように引き続き応援よろしくお願い致します!









Monday, June 23

一歩前進です!

1月のマスカトーバキャンプの集中治療以来、毎日コツコツと太晴にキャンプで習ったエクササイズやストレッチなど毎日2時間みっちりやっています。正直、これは本当に大変です。太晴も学校の後、疲れていてやりたがらない日もありますし妹の花菜はまだ3歳ですから眠くなって「ママ〜抱っこー!」と横で大泣きする時もあります。でもほぼ毎日太晴の為に頑張っています。

その成果、最近、目に見えて変化が現れてきました。今まで太腿の内側が硬くなっていてその為、歩く練習の時、足を交差する事が多かったのですがこれが無くなり歩くのが上手になってきました。まだまだ先は長いですが一歩前進しました。今後も頑張りますので応援宜しくお願い致します!




Sunday, June 8

今日はビーチへ

太晴は海やプールが大好き。毎年夏になると積極的に海やプールに連れて行ってあげるようにしています。普段、学校の後はリハビリや治療などに追われているので週末は太晴もリラックスして楽しいことをさせてあげるようにしています。本当に楽しそうです!妹の花菜もお兄ちゃんと一緒にやっと海に入れるようになりました。こう言った楽しいことをする事はリハビリ以上にとっても大事な事だと思います。また太晴の大好きな夏がやってきます。楽しい思い出をたくさん作ってあげたいと思います。



Saturday, June 7

プールセラピー

太晴はプールが大好きです。他のどの運動よりも大好きでプールに入った途端、キャッキャッと喜びます。そして両足を勢いよく水の中でキックします。良く言われているように人間は空中に居るよりも水の中に居る方がずっと体を使います。

昨日太晴が受けたプールセラピーはただのスイミングレッスンとは違います。イラーナと言うセラピストはプールセラピーとFeldenkrais(フェルデンクライス)と言うMovement Therapy(動きを教えるメソッド)を組み合わせています。Feldenkraisと言うとほとんどの人は分からないと思います。これは簡単に言うと動きを教えることによって大脳を中心とした神経・神経・筋協働システムに働きかけ人間の持つ潜在能力を目覚めさせるものです。太晴に色々な動きを教えることによって脳に信号を送るのです。普通このフェルデンクライスは水中では行いませんがイラーナは彼女のアクアセラピストとフェルデンクライスのセラピストの知識を生かして一緒にやることによってより効果的な方法を見出したのです。太晴はこのリハビリは最初からとても気に入ったようでイラーナともすっかり打ち解けてニコニコでした。


Sunday, May 18

太晴の”マスカトーバ治療キャンプ”初体験

太晴がサン・デイエゴで開催された“マスカトバ治療キャンプ”に初めて参加出来たのは皆様の賜物と感謝しております。1月3日から12日まで行われたキャンプの様子は写真にしましたが、このキャンプに参加して、マスカトバ先生と彼女が率いる医療チームの治療を受けるのが長年の夢だったので、今回のチャンスは私達には正に望外の喜びでした。

キャンプ初日、先ずマスカトバ先生に依る太晴の全身チェックが行われました。 
最初に太晴の神経反射機能を徹底的に調べ、身体の問題点が何処に有るかを判断。 次いで、どの様な治療を集中してすべきかを彼女が指揮下の医療チームに指示しました。
この指示に従いキャンプでのプログラムとキャンプ後の家庭でのプログラムが作成されました。 (マスカトバ先生はキャンプの初めから終わりまで患者全員を絶えず観察していました)。 
彼女の働きぶりを、間近で見ると、正に奇跡的で驚き以外の何物でもありませんでした。

毎日、太晴は6人の治療師に付いて、夫々から異なった神経反射機能の治療を受けました。 その内容は、

 Reflex Re-patterning
 Oral/Facial/Visual reflex
 Archetypes
 Neuro-structural
 Tactile
 Proprioception/Cognitive
 Breathing Reflex
 

朝の9時半から夕方の4時半までの治療には両親が直接参加、キャンプ終了後の家庭でのプログラムとして、両親の手でも治療が出来る様に具体的な治療方法を徹底的して勉強しました。
毎晩、子供抜きで、親を対象とした教習が8時半まで続きました。
正にビッシリのスケジュールで、学ぶところが多く、十分に価値のあるキャンプでした。


キャンプに参加した後の太晴には明らかな変化が認められました!!

1.  先ず身体のバランスが良くなりました。 具体的には、キャンプ前と後では、右足と左足の長さが少し違ったのですが今は両足がほぼ同じになりました。


2.  彼の弱い方の手、左手の握力が強くなりました。 物を掴む時、掌ではなく指が使える様になりました。


3.  好きな歌を聞くと、それに合わせてハミングを始めます。私が傍らで歌うと真似て一緒に歌おうともします。 これには驚きました!


4.  舌を以前より増して活発に動かします。上手に喋れる様になる為には必要な動きで、これは画期的な進歩です。
5.  周囲への認知力が格段に良くなりました。 具体的には、まだ喋れませんが、人の話すことをきちんと理解を示してそれに応えます。
6.  顔の表情が以前より豊かになりました。 (写真を参照)

7. ソファーに一人で寄りかからずに上手に座れる様になりました。 身体のバランスの取り方に格段の進歩が見られます。 座りながら、身体を揺すって、ダンスさえ出来ます。


8. 物に焦点を合わせてジッと見る様になりました。 両方の瞳が以前より安定してきた様です。


ここまで太晴が進歩したのは皆様のサポートのお陰です。
今後もこの治療を続ければ、彼がどんな新しい進歩を見せて呉れるのか、楽しみになりました。
皆様のご援助を引き続き頂いて、太晴が次のキャンプにも参出来ればと願っております。






歩く練習

我々は幼児の頃から歩き出すので、歩く機能は当り前のものと考えています。 しかし、太晴は生後10ヶ月の時に怪我をしたので、自分で歩く機会が全くありませんでした。
必死に頑張り、一生懸命に練習を続け、太晴はユックリですが少しづつ“歩くこと”がどの様な動作なのかが判って来ました。

リハビリをする時、ロコマットと呼ばれるハイテク機械に縛り付けられ、彼の足に密着した器具に助けられて自分で歩くことが出来ます。ロボット技術の最近の進歩から身体障碍者も歩く経験が出来る様になりました。

太晴がトレッドミルの上を歩く時に時折見せる笑顔は我々には何物にも代えられない特別な喜びとなりました。
歩くことは太晴に“解き放たれた感覚”と“自分の体をコントロール”する快感を与えている様です。

我々は太晴が将来自分の足で歩けると信じていますーー映画の“フォレストガンプ”の主人公の様に!
その日が来たら、私達二人は心の底から声を限りに、“歩け!、歩け!、太晴!!”と叫ぶつもりです。







ニューロフィードバック(脳神経反応トレーニング)

太晴はジョン先生から神経反応トレーニングを受けています。
通常の頭脳は各パーツが共同して作動し、食べたり、歩いたり、話したり、人間の基本的な動作を筋肉に指示します。 しかし、太晴の頭脳は受けた傷の為、パーツ間の協調が無くなりバラバラの状態となったので、その調律が必要となっています。
神経反応トレーニングでは、脳波を計測して、超音波で脳を刺激することで脳自体を自動調整させます。 (これはメトロノームを使ってピアノを調律するのと同じです)。

ジョン先生が最初に太晴を診断した時、彼の脳は完全に混乱しており引き付け(癲癇)を起こす可能性が大である、と判断しました。 六年にわたり治療を受けた結果、太晴の脳はかなり組織として働く様になり、引き付け(癲癇)を起こす心配は完全に無くなりました!


それに加えて、太晴の認知力も相当程度に改善が認められます。




Tuesday, May 6

バランス感覚を学ぶこと

太晴の身体にバランスと距離感を覚えさせる重要なトレーニングで、これが身体を動かしバランス感覚を持つことに繋がります。 赤ちゃんは普通これを母親の胎内で自然に覚えます。

太晴をブランコに載せてゆっくりと前後に揺らすと彼は喜びます。恐らく、この動きは彼には快く気分が落ち着くものだと思います。

知り合いの業者さんに頼んで我が家の天井に横梁を付けそこにフックを固定しました。伸縮性のある生地を買って来て、両端を結んでそれにロープを通してフックに引っ掛け、大きな包帯の様なブランコを作りました。
これは実に上手く、格好良く、出来上がりました。
是非、太晴専用“ジム”を見に来て下さい!!

ようこそ太晴のジムへ
妹の花菜と
太晴のお気に入りの看護婦さん

ドクターフライマンについて

太晴が事故後、開頭手術を受けて退院した折は、我々は憔悴しきって何をしたら良いのか途方に暮れました。
太晴は夜昼となく泣き続けて手の施しようが有りませんでした。
恐らく太晴は激しい頭痛に苛まれると同時に病院で投薬された薬の後遺症から抜け切れなかったのだと思います。彼自身も眠れずに疲れ果てて消耗したのでしょう。
色々と調べた結果、フライマン先生と言う著名な頭蓋専門の整骨医を見付けました。 彼女の治療院は、偶然にも、我々が住むサンデイエゴに在ったので早速訪問しました。
最初に彼女を訪ねた時は我々はそれこそ藁にも縋る思いで何をしたら良いのか全く判らない状態でした。 病院では手術が終わった後は、何をすべきかを全く教えて呉れませんでした。
太晴は大丈夫でしょうか?とフライマン先生に聞きました。お二人は太晴を信用することです!彼にはチャンスを与えれば、今持っている物を最大限に発達させ、驚くような反応を彼は見せる筈です と応えて下さいました。
この言葉を聞いて、初めて希望が湧き、私達二人で泣き続けました。
フライマン先生は小柄でかなりの老齢(恐らく90歳を超えてるでしょう)、英国出身の女性です。 彼女は太晴を診察台の上で一回転させてから、ゆっくりと背骨を触り、手を頭に被せて擦り始めました。 そして、太晴が激しく泣くのは怪我からの痛みが原因と説明して呉れました。


僅か二回の治療で、太晴は泣かなくなり、夜も一度寝付くと朝まで起きなくなりました。フライマン先生の処には世界中から頭脳に関わる病気を抱えた子供を持つ両親が訪ねて来ていました。 彼女の治療は正に神業で、或る子供は数回の治療だけで常習化していたけ引き付け(癲癇)を起こさなくなりました。 彼女は悩める患者には真の治療師でした。 
多くの障害児が回復に向かって進みだす最初の第一歩を見付けてくれました。 彼女は他の医師が現代医学で諦めた子供達を助けることに強い使命感を持っていました。

今はフライマン先生は引退され治療はされていませんが、我々の息子を助けて下さったことには感謝の言葉が見つかりません。彼女の余生が満ち足りたものであることを心から願うばかりです。



Wednesday, April 30

公園での一日

太晴は彼の好きな公園で歩行補助器に乗って歩くのが大好きです。自分の意志で自由に動き回れるのが気に行ってます!


怪我をした後、太晴は自分の身体を自分で動かせなくなりました。
首、胴体、腕、両手、両足、全てが“だらりと垂れて”力が入らなくなりました。 特に、左側の血の巡るが悪く、常に身体が冷たくなっていました。 首が真っ直ぐに立たないので、首専用のギブスが必要でした。 或るリハビリ先生から、彼は普通の子供の様に首を持ち上げることは一生不可能であろう、と宣告されたこともありました。

しかし、今の彼を見てください!! 
彼はこれだけ強くなりました!



写真はかなり前のものなので、今はこれよりも逞しくなっています。
太晴は小さながらも真っ赤に燃えるエンジンです。
ここまでたどり着いた彼を本当に誇らしく思います。
妹の花菜も懸命に太晴を助けています。
花菜、ありがとうーー!!
                 太晴のパパとママより